診療について腎臓内科

腎臓専門医として、主に糖尿病性腎症、腎硬化症などによる慢性腎臓病(CKD)の診療を行います。

腎臓病について

腎臓は尿を作る器官で、背中側の腰の少し上あたりにあります。
腎臓の働きが低下すると、尿による老廃物の排泄がうまくできなくなったり、体のミネラルバランスが崩れたり、腎臓でつくられるホルモンが分泌されづらくなって貧血になったりします。腎臓病の種類は多岐にわたりますが、ここでは慢性腎臓病(CKD)のうち、代表的な糖尿病性腎症・腎硬化症をご紹介します。

  • 糖尿病性腎症

    糖尿病の方は血糖が高い状態が続き、血管が傷つき硬くなっています。これが腎臓の血管でも起こり、血液のろ過がうまく出来なくなる病気を糖尿病性腎症と言います。初期段階では尿にタンパクが出るのみで自覚症状はありません。病状が進行してくると尿中に大量のタンパクが出るようになり、むくみ・倦怠感・食欲不振などさまざまな症状が現れます。

  • 腎硬化症

    高血圧が原因で、腎臓につながる血管の内側が狭くなり血液の流れる量が減ることで腎臓に障害をもたらす病気です。腎臓にはたくさんの血管が通っていますが、中でもろ過の役割がある糸球体の細動脈は血圧による負担がかかりやすい血管です。糸球体の細動脈で動脈硬化が起きると、腎臓のろ過する機能が落ちてしまいます。この状態が続くと、腎臓の細胞に十分に血液が供給されず細胞が死んで腎臓が萎縮し硬くなることから、腎硬化症と呼ばれています。

  • 慢性腎臓病(CKD)

    腎臓の働きが、健康な人の60%以下に低下、もしくはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く病気です。歳をとるとともに腎機能は低下するので、高齢になるほどCKDは発症しやすくなります。また、CKDは心筋梗塞や脳卒中などの疾患を引き起こす大きな要因ともなります。
    初期には自覚症状がほとんどありません。病気が進行してくると、夜間尿の増加、立ちくらみや貧血、むくみや疲労感などの症状が現れます。しかし、こうした症状を自覚する段階ではすでにCKDがかなり進行している可能性が考えられます。

    日本腎臓学会編:「CKD診療ガイド2012」より引用、改変
    日本腎臓学会編:「CKD診療ガイド2012」より引用、改変
  • 腎臓病の治療

    糖尿病治療と同様に食事療法、運動療法、薬物療法が基本となります。腎臓病の場合は腎臓への負担を軽減するために塩分やタンパク質の摂取量に注意した食事療法も必要です。症状が進行している場合は、透析治療を行います。

    • タンパク質の摂取量に注意した食事療法

      腎臓には摂取したタンパク質から出る不要物を分別して尿として排出する機能があります。タンパク質の量が増えるとその分分別する量が増えて腎臓への負担が大きくなったり、分別しきれなかった不要物が体内に蓄積されてしまいます。腎臓への負担を軽くするために、糖尿病性腎症では糖尿病治療の際の糖質を控える食事制限に加え、タンパク質の摂取量にも気をつけましょう。
      タンパク質は肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれています。次に多いのがご飯、パン、めん類など主食として食べられているものに多く含まれます。摂取量だけでなく、タンパク質の種類にも配慮が必要です。

      病状などに合わせて摂取量は異なりますので、担当医と相談した上で食事療法を行いましょう。